
PORSCHE 930 エンジンO/H ~中編~
2月10日の『LUSSO JAM』でご紹介した「PORSCHE 930 エンジンO/H 〜前編〜」の続きです。
「エンジン音がおかしい」とのことでお預かりしたF様の930。
「パンパンパン…」という音は圧縮漏れが原因と想像でき、エンジンをあけてみたところ、
やはり1番シリンダーと2番シリンダーで圧縮漏れが起きているのが確認できました。
今回の圧縮漏れはヘッドスタッドボルトが抜けてしまったことによるものでした。
アルミケースになって以降の930、964ではスタッドボルト自体が折れることもあります。
バラしたパーツのガスケットの残りやスラッジなどを綺麗に取り除いてから
エンジン組み付け作業がスタートします。
写真はエンジンハンガーに右バンクのクランクケースを装着したところ。
これから組み付け作業に入ります。
まずはクランクケースにヘッドスタッドボルトを組み付けていきます。
左右のクランクケースを合わせ、
24本のヘッドスタッドボルト(いちシリンダー当たり4本)を装着します。
バルブスプリングコンプレッサーを使い、シリンダーにバルブを装着していきます。
993までの911のエンジンはSOHC。1気筒につき吸気側、排気側それぞれ1本ずつのバルブを
合計6気筒分組み付けていきます。
993までのフラットシックスのオーバーホールでは
全て同じ作業をすることになります。
バルブを組み付けたシリンダーヘッドをシリンダーを組み付けたクランクケースに装着していきます。
オイルリターンチューブを装着しました。
カムシャフトハウジングを固定しました。
カムシャフトを装着しました。
ヘッドにカムシャフトハウジングを装着する際は
合計12本のボルトを、規定の順番で、規定のトルクで締め付けていきます。
この精度をどれだけきっちり出せるかがカムシャフトをどれだけスムースに回せるかに関わってくるわけです。
バルブタイミングを合わせるために分度器を固定します。
その後、タイミングチェーンカバーを装着したら
アイドラースプロケット、カムシャフトスプロケット、
タイミングチェーンテンショナーを組み付け、
タイミングチェーンを張ります。
1番シリンダーの吸気側ロッカーアームを装着した後、
1番シリンダーにバルブリフト量を測定するためのSST(専用工具)を固定して
カムとタイミングチェーンの動きを同調させます。
以下、「PORSCHE 930 エンジンO/H 〜後編〜」に続きます。
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