
FERRARI F355 納車整備
F355の納車前整備として油脂類の交換を行い、
ラジエターからの水漏れも修理します。
手前はルノー・クリオ・ルノー・スポールV6のフェイズ1。
イギリスのTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)と
ルノー・スポールとの共同開発によって生まれたクリオV6は、
フェイズ1はTWRのスウェーデン工場で組み立てられましたが、
フェイズ2に進化すると同時に生産拠点もディエップに移されました。
リフトアップした後、リアタイヤ、リアタイヤハウス内のインナーライナー、
アンダーカバーを外すとラジエター(と電動ファン)が見えます。
その向こう側には「cinquevalvole」(5バルブの意味)という文字が
刻まれた赤いヘッドカバーも見えます。
ご存知の通りF355のV8は1気筒あたり5つのバルブがもうけられています。
左側のラジエターはエアコンのコンデンサーと一体になっており、セットで外します。
左側のラジエターが外れました(写真左が新品、右が取り外したもの)。
今回はコア25mmのアルミ製ラジエターをチョイスしました。
外れた左側のラジエターには冷却水が漏れた跡がありました。
写真はプラスチック製のサイドタンクが割れた部分。
ここ以外にサイドタンクのかしめ部からも漏れていました。
右側はオイルクーラーが手前に付いており、その奥にラジエターが装着されています。
電動ファンとオイルクーラーをセットで外し、その後ラジエターも外します。
右側のラジエターが見えました。
こちら側のラジエターにもサイドタンクのかしめ部から
冷却水が漏れた跡(白い筋がそれです)が見受けられました。
左側ラジエターに付いていたエアコンのコンデンサーを取り外し、
今回取り付けるラジエターに組み付けます。
こういった時しか掃除する機会がないため、
コンデンサーに付いた異物をエアで飛ばしていきます。
元々付いていたエアコンコンデンサーを新品のラジエターに組み替えました。
右側ラジエターを装着していきます。
ラジエターホースを繋ぎ、ラジエター本体を固定します。
新品のラジエターが付きました。
オイルクーラーも装着します。
右側が完成しました。
左側ラジエターも装着しました。
この後、冷却水を入れ、エア抜きをし、
冷却水漏れがないかも確認しました。
アンダーカバーを装着すればラジエターは完成です。
真空引きをしてからエアコンガスを入れました。
インテリアの樹脂パーツがベタ付きやすいこの年代のフェラーリですが、
この個体もその例に漏れず、ステアリングコラム、センターコンソールパネル、
灰皿の蓋、エアコン吹き出し口などがベタ付いていました。
ベタ付きを綺麗に剥がし、半艶消しブラックで再塗装しました。
ゴムパーツが破れていたサイドミラーのベースも新品に交換します。
写真は交換前の状態です。
この個体は1995年式のPAモデル。
生産より15年が経過しており、
40,000kmほどを後にしてきていることもあり、
ホース類が固着した箇所が何カ所も見受けられました。
メカニックITOはお約束通り、「キビシ~!」を連発しながら
固着したパーツを丁寧に外していきました。
このように実際の作業以外の部分に
意外に時間と手間が掛かるのが整備の実情ですが、
お客様をできる限りお待たせしないよう心掛けております。
どうぞご了承くださいます様よろしくお願い申し上げます。
すべての作業が終了後、試運転をしながらひと通りチェックしました。
社外マフラーに交換している方がほとんどですが、
F355はノーマルマフラーでも源音の魅力が十分にあります。
エンジンレスポンスがもっとも過激なPAモデルならではの魅力の片鱗も感じられました。
問題がないのを確認してから新オーナーとなられるI様へとお納めいたします。
I様のこれからのカーライフがさらに充実したものとなる様、
スタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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